生徒たちが創る感動のステージ!かがわジュニア舞台芸術祭レポート
2024年11月24日、レクザムホール小ホールで行われた、かがわ文化芸術祭2024主催公演「かがわジュニア舞台芸術祭~新時代の開拓者~」は、多くの観客を魅了し、大盛況のうちに幕を閉じました。この公演では、中学生・高校生たちによるダンスや音楽など、さまざまなジャンルのパフォーマンスが披露されました。
二者面談
14時の開幕時には、観客席は家族連れなどで大盛況。オープニングに続き、トップバッターは、は大手前高松中学校の三年生吉嶋一葉さんと邑地秀一郎先生の漫才コンビ「二者面談」。先生と生徒の設定を生かしたネタを披露。息の合った掛け合いで会場の雰囲気を明るくします。
また「二者面談」は司会としても大活躍。出演者やオーケストラも引き込んだ楽しい進行で会場全体が一気に盛り上がります。
美術・工芸と書道と写真の作品映写
全国高等学校総合文化祭「ぎふ総文2024」に出展された作品の数々がオーケストラの生演奏(坂本龍一/Self Portrait)にのせて大スクリーンに映し出され、観客の誰もが見入ります。
バレエ/三宅るしあさん
「眠れる森の美女」第1幕よりローズ・アダージョのヴァリエーション
軽やかで優雅なバレエを披露してくれたのは、丸亀市立西中学校1年三宅るしあさん。チャイコフスキーの音楽に合わせて、華麗で美しい踊りを披露。踊り終わると会場からは「ブラボー」の声があがります。
テノール/青柳吏恩さん
「最後の歌」
高松第一高等学校音楽科3年の青柳吏恩さん。オーケストラとの共演は初めてということでした。愛する女性を失う苦しい心を、深く優しい声で歌い上げます。
ソプラノ/橋村あおいさん
「大いなる魂と高貴な心」
「聞いてくださる皆様の記憶に残るような演奏をしたい」とステージに臨んだのは、高松第一高等学校音楽科3年橋村あおいさん。透き通る愛らしい歌声が印象的でした。
香川県トップレベルの若き声楽家のふたり。舞台袖では穏やかな表情を見せていましたが、ステージに上がるとその表情は一変。素晴らしい歌声が2曲続けてホールに響きわたります。
ドラム/鐘ヶ江宏大さん
アイドル
10歳からドラムを始め、数々の賞を受賞している香川県藤井中学校3年の鐘ヶ江宏大さん。普段は「SHY(シャイ)」という名で活動をしています。パワフルな演奏でスティック回しのパフォーマンスも楽しく会場は盛り上がります。
新体操フープ/上原真結さん
Believer
オーケストラの生演奏で新体操が披露されました。「フープ」という手具を使い、ダイナミックな踊りを見せたのは、香川県立香川中央高等学校1年上原真結さん。会場からは曲に合わせた手拍子に加え、技が決まるたびに大きな拍手が沸き起こります。
新体操リボン/青木ここみさん
Ungewiss
小学1年生から新体操を始め、今年で10年目という香川県立高松東高等学校1年の青木ここみさん。オーケストラの生演奏で演技するのは初めてで、一番好きな手具である「リボン」で新体操の美しい動きや表現を見せます。
日本舞踊/千葉樹さん
義太夫「尚武」
綾川町立綾川中学校2年の千葉樹さんは、3歳から続けている日本舞踊を披露。空高く泳ぐ鯉のぼりに初陣の若武者の姿を重ね合わせて若々しく勇壮に踊りながら、扇子を自由自在に使っていろいろな表現をします。実は野球少年という顔を持ち合わせる千葉さん。凛々しい姿が印象的でした。
クラリネット/柏木一颯さん
クラリネット小協奏曲
澄んだ音色を会場に響かせたのは、高松第一高等学校音楽科3年の柏木一颯さん。
実は、いつか「オーケストラと共演する」「(指揮者の)大山晃先生と共演する」という夢をもっていたそう。柏木さんにとって夢が叶うステージです。からだ全体を使い、速いテンポの複雑な運指も軽やか。私たちにクリアな音を届けてくれます。
コンテンポラリーダンス/天野楓子さん、大池悠夏さん、大河原杏羽さん、染川仁那さん、玉木寧子さん、原田結子さん、溝渕瑚子さん、森優花さん
M.A.Y. in the Backyard
香川県内で活躍するジュニア世代のダンサーたちで披露された新作コンテンポラリーダンス。若さあふれるダンサーたちが、ステージいっぱいにダイナミックな動きを見せ、独特の不思議な世界に誘います。
普段は別のスクールでバレエをしているメンバーのため、全員で合わせたのはたった1回だけという裏話が明かされ客席からは驚きの声が聞こえてきます。
ピアノ/太田湊斗さん
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」第3楽章
優美で力強く、華やかな音色の演奏を披露してくれたのは、高松第一高等学校音楽科2年の太田湊斗さん。繊細でありながら力強い演奏です。
合唱/高松一高&観音寺一高 合同合唱団
混声合唱曲「鴎」
繊細な歌声をもつ女声と元気すぎる男声の個性豊かなメンバーが揃う高松第一高等学校合唱部。合唱曲やJ-pop、アカペラなど様々な音楽に挑戦している香川県立観音寺第一高等学校コーラス部の2校コラボステージ。
合同での合唱は、前日が初めてだったそう。ソプラノ、アルト、テノール、バスのそれぞれのパートで息の合った美しいハーモニーを響かせ、壮大な楽曲を披露し、会場から沸き起こった大きな拍手が浴びせられます。
来場者の声
イベント終了後に来場者に感想を伺いました。
・60代女性
中高生がオーケストラと共演していることに驚いた。
どの出演者も堂々としていて素晴らしかった。
・50代女性
これだけの演技をするために、どれだけの練習を重ねてきたのかと思う。
涙が出るほど感動した。
・20代男性
日舞やダンスなどしっかり観たのは初めてで、新鮮でいい経験だった。
色々な演目を見られてとてもよかった
・50代男性
目当ての演目があって来場したが、すべての演目が素晴らしかった。
色々な分野を一度に体験できて楽しかった
・20代男性
次の世代を育てるいい企画だと思う。
大きく羽ばたいてくれるとうれしい。
イベントの最後は、参加したメンバーがステージに集合し、感動的なフィナーレとなりました。
今回の「かがわジュニア舞台芸術祭」は、中学生・高校生たちの創造力と情熱がぎっしり詰まった素晴らしいイベントでした。彼らの未来に向けた挑戦を応援し続けたいと心から思います。
来年7月26日には香川県で全国高等学校総合文化祭「かがわ総文祭2025」が開かれます。昭和52年から始まった全国の高校生による国内最大の芸術文化活動の祭典が香川県で開催されるということで今から楽しみですね。
【かがわ文化芸術祭2024主催公演】かがわジュニア舞台芸術祭 新時代の開拓者