本県出身の漆芸家 故 山中 公(ただす)氏は、1886年(明治19年)に生まれ、東京藝術大学の前身である東京美術学校を卒業し、香川県立高松工芸高等学校の前身である香川県工芸学校の教諭を経た後、移住先の台湾で漆芸を広めたことから「台湾漆芸の生みの親」と呼ばれています。多くの後継者を育てるとともに、台湾の風土を生かした独自の「蓬莱塗(ほうらいぬり)」を生み出し、台湾の漆工芸の発展に大きく貢献したことで知られています。
この度、山中氏の没後70年を迎えることを記念し、展覧会を開催します。台湾と香川、併せて出展作家70名、出展作品124点の漆芸作品を展示する予定で、人間国宝や人間国宝に相当する著名な漆芸作家の作品をはじめ、これからの漆芸界を支える若手作家の作品まで、数多くの作品を一堂に展示します。展覧会及び関連行事の概要は下記のとおりです。
また、オープニングの行事にあわせて、台湾側の出展漆芸作家等約30名が来県します。
①基調講演
【台湾こそ漆の聖地 山中公が望んだこと】
三田村有純 東京藝術大学教授
【台湾の現代漆芸は世界に新たに発信する】
黄金梅 國立台湾工芸研究発展センター漆工芸責任者
②パネルディスカッション「台湾と香川 共に手を携え世界へ」
【コーディネーター】
三田村有純 東京藝術大学教授
【パネラー】
賴作明、王賢民(いずれも台湾漆芸作家)
住谷晃一郎 香川県文化芸術局美術コーディネーター、
藪内江美 香川県漆芸研究所専門職員